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生活保護は毎月いくら受給できる?

生活保護費は、生活保護申請をする世帯の収入が、国の定める最低生活費に満たない場合に、その足りない分の保護(保護費の給付)が受けられます。

最低生活費全額が、生活保護費として支給されるわけではないことに、注意してください。

生活保護費は4分の3は厚生労働省が負担し,4分の1は各自治体が負担することになります。

計算式としては、以下のようになります。

生活保護費=最低生活費-世帯の収入

それでは、最低生活費はどのようなもので、どのように計算すればよいのでしょうか。

最低生活費とは

最低生活費とは、健康で文化的な生活を営むために必要だと国から定められている生活費のことです。

衣食などの生活費、家賃などの住宅費、義務教育に必要な教育費や給食費、介護費、医療費などのうち、生活に必要なものを足したものです。

最低生活費は、同居家族のそれぞれの年齢および世帯人数と居住している地域によって決定されます。

そのため、東京都23区で一人暮らしをしている30歳の方と、大阪市で5人家族で暮らしている世帯(50歳の夫婦、高校生1人、中学生1人、小学生1人)では、最低生活費の金額が変わってきます。

ちなみに、東京都23区で1人暮らしをしている30歳の方の最低生活費は、76,420 円で、住宅扶助として53,700 円まで支給されます。

大阪市で5人家族で暮らしている世帯(50歳の夫婦、高校生1人、中学生1人、小学生1人)の最低生活費は、236,430円で、住宅扶助として52,000 円まで支給されます。 

最低生活費の計算方法

最低生活費は、以下の手順で計算することができます。

自身が住んでいる住所の級地区分を調べる

級地区分と世帯人員の年齢と人数から計算する

生活扶助本体、母子世帯、児童養育の加算をする

住んでいる住所による住宅扶助の加算

ただし、最低生活費を計算するための数値は更新されることがあるため、ご自身の現在の正確な最低生活費を調べたい場合には、社会保険事務所に生活保護を申請したときに聞きましょう。

自身が住んでいる住所の級地区分を調べる

家賃や物価の違いから、住んでいる地域により生活水準が異なることから、級地によって支給額に差を設けています。

まずは厚生労働省が公開している「級地区分」から住んでいる地域の級地区分を調べましょう。

級地区分は、1級地-1から3級地-2までの6つに分類されており、都市部であれば級地が高く、地方にいくほど級地が低くなっています。

次の表は級地区分の例を表示しております。表にご自身の市区町村がない場合には、厚生労働省が公表している級地区分を参考にしてください。

級地区分と世帯人員の年齢と人数から計算する

級地区分と世帯人員の年齢と数から計算して、生活扶助基準を算出することになります。

年齢による支給金額表に級地区分と年齢を当てはめて該当する基準額を世帯人員で合計し、人員による逓減率(ていげんりつ)を掛け、世帯人数による支給金額表に級地区分と人員を当てはめ、基準額を足して生活扶助基準(第1類+第2類)①を算出します。

第1類費とは、食費や被服費で個人単位で支給されるもので、第2類費とは、電気代や水道代などの光熱費で世帯単位で支給されるものになります。

生活扶助基準(第1類+第2類)①

上記表に該当する基準額の世帯全員分を合計する

基準額の世帯全員分を合計した額に人員による逓減率を掛ける

逓減率を掛けた金額に上記の世帯人数による支給金額表の額を足す

上記表から計算すると生活扶助基準(第1類+第2類)①の金額が算出されます。

同じように年齢による支給金額表に級地区分と年齢を当てはめて該当する基準額を世帯人員で合計し、人員による逓減率(ていげんりつ)を掛け、世帯人数による支給金額表に級地区分と人員を当てはめ、基準額を足して生活扶助基準(第1類+第2類)②を算出します。

生活扶助基準(第1類+第2類)②

上記表に該当する基準額の世帯全員分を合計する

基準額の世帯全員分を合計した額に人員による逓減率を掛ける

逓減率を掛けた金額に上記の世帯人数による支給金額表の額を足す

上記表から計算すると生活扶助基準(第1類+第2類)②の金額が算出されます。

算出された生活扶助基準(第1類+第2類)①生活扶助基準(第1類+第2類)②を参考にして

生活扶助基準(第1類+第2類)① ✖ 0.855

        又は

   生活扶助基準(第1類+第2類)②

のいずれか高い方に生活扶助本体における経過的加算を足します

経過的加算は以下の表です。

その他障がい者や小中高の学生が世帯にいるときには、加算があります。

住んでいる住所による住宅扶助の加算

住宅扶助は、困窮のために最低限度の生活を維持することのできない者に対して、家賃、間代、地代等や、補修費等住宅維持費を給付するものです。

ただし、家賃の費用すべてが支給されるわけでなく、一定の範囲内で実費で支給されます。

家賃補助の上限金額は一定ではなく、住んでいる都市や世帯人数によって異なります。

以下、東京と大阪の主要都市の上限金額の例です。

ご自身の住所の家賃補助の上限金額を知りたい場合には、各自治体のホームページに記載されていますので、それを参考にして下さい。

計算例

それでは、いくつかのパターンについて、計算例を挙げていきたいと思います。

東京都江戸川区に住む35歳男性単身世帯の場合

東京都江戸川区の級地区分は、1級地‐1になります。

生活扶助基準(第1類+第2類)①

42,020円×1.0000+45,320円=87,340円

87,340円×0.855=74,675円

生活扶助基準(第1類+第2類)②

47,420円×1.0000+28,890円=76,310円

生活扶助基準(第1類+第2類)①74,675円生活扶助基準(第1類+第2類)②76,310円

従って、今回は採用される基準は数値の高い生活扶助基準(第1類+第2類)②です。

この76,310円に生活扶助本体に係る経過的加算(別表)の単身世帯20~40歳の110円を足します。

76,310円+110円=76,420円

次に住宅扶助額は、東京都江戸川区の級地は1級地で、単身世帯は53,700円になります。

生活扶助と住宅扶助の合計

76,420円+53,700円=130,120円

東京都江戸川区に住む35歳の男性単身世帯の場合、総支給額は130,120円になります。

神奈川県横浜市に住む63歳の女性単身世帯の場合

神奈川県横浜市の級地区分は、1級地‐1になります。

生活扶助基準(第1類+第2類)①

37,670円×1.0000+45,320円=82,990円

82,990円×0.855=70,956円

生活扶助基準(第1類+第2類)②

47,420円×1.0000+28,890円=76,310円

生活扶助基準(第1類+第2類)①70,956円<生活扶助基準(第1類+第2類)②76,310円

従って、今回は採用される基準は数値の高い生活扶助基準(第1類+第2類)②です。

この76,310円に生活扶助本体に係る経過的加算(別表)の単身世帯60~64歳の570円を足します。

76,310円+570円=76,880円

次に住宅扶助額は、横浜市の住宅扶助家賃上限額、単身世帯は52,000円になります。

生活扶助と住宅扶助の合計

76,880円+52,000円=128,880円

神奈川県横浜市に住む63歳女性単身世帯の場合、総支給額は128,880円になります。

東京都多摩市に住む夫55歳、妻52歳、子ども1人(高校生)3人世帯の場合

東京都多摩市の級地区分は、1級地‐1になります。

生活扶助基準(第1類+第2類)①

父   + 母  +  子

(39,840円+39,840円+43,910円)×1.0000+55,610円=179,200円

179,200円×0.855=153,216円

生活扶助基準(第1類+第2類)②

(47,420円+47,420円+47,750円)×0.7151+47,060円=149,026円

生活扶助基準(第1類+第2類)①153,216円>生活扶助基準(第1類+第2類)②149,026円

従って、今回は採用される基準は数値の高い生活扶助基準(第1類+第2類)①です。

この153,216円に生活扶助本体に係る経過的加算(別表)の3人世帯41~59歳の1,070円、3人世帯41~59歳の1,070円、3人世帯12~17歳の0円を足します。

153,216円+1,070円+1,070円+0円=155,356円=155,360円

次に住宅扶助額は、東京都多摩市の住宅扶助家賃上限額、3~5人世帯は 69,800円になります。

生活扶助と住宅扶助の合計

155,360+69,800円=225,160円

最後に児童養育加算

225,160円+10,190円=235,350円

東京都多摩市に住む夫55歳、妻52歳、子ども1人(高校生)3人世帯の場合、総支給額は235,350円になります。

兵庫県神戸市に住む夫45歳、妻43歳、子ども2人(中学生1人、高校生1人)4人世帯の場合

兵庫県神戸市の級地区分は、1級地‐1になります。

生活扶助基準(第1類+第2類)①

父  + 母  +  子 + 子

(39,840円+39,840円43,910円+43,910円)×0.9500+57,560円=216,685円

216,685円×0.855=185,265円

生活扶助基準(第1類+第2類)②

(47,420円+47,420円+47,750円+47,750円)×0.6010+49,080円=163,474円

生活扶助基準(第1類+第2類)①185,265円>生活扶助基準(第1類+第2類)②163,474円

従って、今回は採用される基準は数値の高い生活扶助基準(第1類+第2類)①です。

この185,270円に生活扶助本体に係る経過的加算(別表)の4人世帯20~40歳の0円、4人世帯20~40歳の0円、4人世帯12~17歳の0円、4人世帯12~17歳の0円を足します。

185,270円+0円+0円+0円+0円=185,270円

次に住宅扶助額は、兵庫県神戸市の住宅扶助家賃上限額、3~5人世帯は52,000円になります。

生活扶助と住宅扶助の合計

185,270円+52,000円=237,270円

最後に2人分の児童養育加算

237,270円+10,190円+10,190円=257,650円

兵庫県神戸市に住む夫45歳、妻43歳、子ども2人(中学生1人、高校生1人)4人世帯の場合、総支給額は257,650円になります。

愛知県名古屋市に住む52歳女性、子ども2人(中学生1人、高校生1人)3人世帯の場合

愛知県名古屋市の級地区分は、1級地‐1になります。

生活扶助基準(第1類+第2類)①

母  +  子 + 子

(39,840円43,910円+43,910円)×1.0000+55,610円=183,270円

183,270円×0.855=156,695円

生活扶助基準(第1類+第2類)②

(47,420円+47,750円+47,750円)×0.7151+47,060円=149,262円

生活扶助基準①156,695円>生活扶助基準②149,262円

従って、今回は採用される基準は数値の高い生活扶助基準(第1類+第2類)①です。

この156,700円に生活扶助本体に係る経過的加算(別表)の3人世帯41〜59歳の1,070円、3人世帯12~17歳の0円、3人世帯12~17歳の0円を足します。

156,700円+1,070円+0円+0円=157,770円

次に住宅扶助額は、京都府京都市の住宅扶助家賃上限額、3~5人世帯は48,000円になります。

生活扶助と住宅扶助の合計

157,770円+48,000円=205,770円

2人分の児童養育加算

205,770円+10,190円+10,190円=226,150円

最後に母子加算、1級地、子ども2人の場合の加算

226,150円+23,600円=249,750円

愛知県名古屋市に住む52歳女性、子ども2人(中学生1人、高校生1人)3人世帯の場合、総支給額は249,750円になります。

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